2016-04-20 00:00:00.0
三大都市圏のオフィス市場を予測。東京は19年に大量供給で空室率上昇/JREI、三鬼商事
(一財)日本不動産研究所と三鬼商事(株)で構成する「オフィス市場動向研究会」は20日、2025年までの東京・大阪・名古屋のオフィス賃料予測を発表した。日本経済研究センターがマクロ経済予測として、「標準シナリオ」と「改革シナリオ」の2通りの予測を行なったことを受け、当賃料予測も2通りの予測を公表。賃料については2010年の水準を100として指数化した。
東京ビジネス地区では、16〜18年は標準・改革シナリオのいずれも空室率約4.0%で推移し、賃料も上昇傾向を維持すると予想。19年にオフィス床の新規供給が56万坪予定されており、空室率が両シナリオ共4.5%程度に上昇し、賃料は下落すると予測している。
20年は、空室率に大きな変動はないものの、標準シナリオではそれまでに比べわずかに低下、改革シナリオではわずかに上昇すると予想。空室率は標準シナリオ4.6%・改革3.5%、賃料指数は標準116・改革121。25年については、空室率が標準4.6%・改革3.5%、賃料指数は標準116・改革136。
大阪ビジネス地区は、18年まで新規供給が少ないことから賃料は毎年3%程度上昇、19年の大量供給で賃料上昇が一服すると予測した。20年までは、空室率は標準が5%台後半、改革が5%前後で推移すると見込む。20年の空室率は標準5.7%・改革4.8%、賃料指数は標準109・改革112。25年は、空室率が標準5.8%、改革3.8%、賃料指数は標準110、改革125。
名古屋ビジネス地区は、15〜17年の名駅周辺の大量供給により、標準・改革共に17年に空室率の上昇・賃料の低下が発生。改革では18年に、標準では19年に賃料の値戻しが始まると予想。20年の空室率は標準7.7%・改革5.3%、賃料指数は標準102・改革126。25年は空室率が標準7.7%・改革4.3%、賃料指数は標準103・改革126と予測している。